結局、原あかりは慶太ウザイとか、あんた覚えてろとか言って、一人で帰っていった。 「平さん、原さんを送らなくてもいいんですか?」 そう聞くと、 「あの女はすごく強いから、放っておいて大丈夫だよ」 特に気にしていなさそうに言う。 「それより俺は、藍ちゃんが心配だよ」 「あたしは……平さんのほうが心配です」 平さんのシャツをきゅっと掴んで言葉を発していた。