一瞬、時間が止まった。 平さんと原さんの瞳が大きくなる。 そして…… 「あははは!慶太があたしを好き!?」 爆笑する原あかり。 テレビの中と違って、なんだか庶民的な笑いだ。 そんな原あかりの隣で、 「藍ちゃん、それは絶対ないんだよ」 困った顔で平さんがあたしに告げる。 平さんは煙草の火を消して、あたしの前にしゃがみこむ。 その綺麗な瞳でじっと見つめられ、胸がとくとくと音を立てる。