暗い顔で俯いていたあたしに、 「こいつは北野。平の天敵」 真也さんは北野さんを指差しながら言う。 「天敵……?」 真也さんとは違って、爽やかなサラリーマンオーラ満載の北野さん。 そんな北野さんが、平さんの天敵? ……ということは、 「北野さんも……あの……その……」 言葉に詰まるあたしに、 「あー。こいつも昔はすげーおっかない奴だった」 真也さんは告げる。 そうなんだ。 人って変わるんだ。