手紙を持つあたしの手が震えていた。
慶太って呼び捨て?
それに、ご飯……行こうね!?
そんな関係なんだ。
まさかと思ったけど、原あかりとは女優とスタイリストという関係ではないんだ。
浴室の扉が開く音が聞こえて、ビクッと飛び上がった。
あたしは慌てて手を資料の中に入れ、資料をキッチンに置く。
そして、リビングのソファーに腰を下ろす。
平静を装うとするが、鼓動だけはあり得ないほど速かった。
そして、身体が震えていた。
身体だけの関係でもいいなんて思っていたけど、いざこういうことになると、やっぱり辛い。
平さんはどういう気持ちで、あたしを彼女にしたのだろう。



