林さんの言うことはもっともだ。 平さんは身体だけの関係でなく、付き合おうと言ってくれた。 それだけでも予想以上のことなのだ。 「藍、これはチャンスなんだよ? ここで頑張って、あんたを好きにならせればいいじゃん!」 あたしを好きにならせる? どうやったらいいんだろう。 きっと平さんみたいな男は、あたしみたいな面白味のない女では物足りないだろう。 だけどあたしは、正面からぶつかることしか出来ないんだ。