【おまけ】



ドンドンドン、と音がする。

ドン……っていうか、なんか、ガンって……



いや待て。"ガン"ってなんだよおかしいだろ。

つーか……ああもううるせ……!



「ドア壊れる、」



壊れるだろ……!と、勢い良く身体を起こして。

目の前でスヤスヤ眠る彼女の姿に、とっさに口をつぐむ。それからベッドをするりと抜けだして、ガチャッとドアを開ければ。



「おはよ〜莉央ちゃん」



「おはようございます、莉央さん」



案の定予想していたふたりと。

強制的に連れてこられたんだろうルアが、申し訳なさそうに顔をのぞかせた。コイツらぶっ飛ばすぞ。いま何時だと思ってんだ。




「帰れ。3時間後に出直してきやがれ」



「ま〜ま、昨日来んなっつったんだから許せよ〜。

昨日楽しかった〜?楽しかったよねえ。莉央ちゃんちょい後ろ向いて……あ〜、もういい。るーちゃんそっち確認した?ど?」



「しっかり、

南々先輩のものと思しき爪痕ついてますね」



「わかったお前ら出直さなくていい。

だからもう一生帰ってくんな」



早急にやり取りを終わらせ、バタンと扉を閉めてため息。

騒がしい声はシャットダウンされて、たぶんあいつらは3人でリビングに向かったんだろう。すこし経ってから廊下を覗けば、誰もいなくなっていた。



……マジでねーよ、お前ら。

でもまあ、俺が昨日強引に協力して1日空けてもらったのは事実で。



仕方ねーから1時間後にはリビング行ってやるかと、彼女が眠るベッドへと引き返した。

……各学年片方は要注意人物とか、マジで来年の生徒会はやばい。