「ちょ、っと待って……本気?」
「……冗談に見えます?」
「見えないから聞いてるんだけど……っ」
新役員の部屋替えは4月に。
C棟2階の、赤バラのプレートがかかる一室で。ベッドに追い詰められているわたしと、追い詰めてくるルノ。
「いいのかと思って連れてきたんですけど」
「そんなこと考えながら部屋に呼んだの!?」
「……男子高校生が女性を部屋に入れるときなんて、大抵そんなことしか考えてませんよ」
なにその説得力のない会話……!
っていうか待って待って待って、本気で?
「そもそも付き合ってから結構経ちますし。
これぐらい、最近じゃ普通だと思いますよ」
「ごめん真顔で迫らないで……っ」
「俺のともだちに、
付き合ったその日に手出したヤツいるんで」
だから……!? だからなに……!?
そんな説得でわたしが「なら大丈夫だね」とか言うと思ってるの!?
「……あ」
あたふたして、ベッドの端で小さくなっていたら。
ふと何かを思い出したように、ルノが声を落とした。



