目の前がチカチカする。
何かが繋がりそうな予感がする。
そう、それって。
「……、いつみ、先輩」
「ん?」
「っ、ふ……」
カチッ、とピースが嵌った。
ぐちゃぐちゃに縺れて絡まっていたそれらがすべてピンと張り巡らされたみたいに。
ねえ、どうすればいいの。
一体どんな気持ちで、わたしにずっと優しい言葉をかけ続けてくれたの?どんな気持ちで。
「『ひとりにしない。絶対迎えに行く』」
「、」
「『"わたし"はひとりぼっちなの』って。
そう言ったわたしに、約束してくれたのは先輩ですよね……?」
どんな気持ちで、わたしのことを姫にしてくれたの。
どんな気持ちで、あの日の約束を叶えてくれたの。
「……思い出したのか」
「思い出したのか、じゃ、ないですよ……っ。
な、んで、言ってくれないんですか……っ、」
はらはら。とめどなく溢れてくる涙。
泣くななんて無理な話だった。だってこの人は。14年前に交わしたあの約束を、守ってくれたの。──あの場所で交わした約束を、ずっと、今まで。



