私と二人の物語

悟も白木の箱を持ってくると、私を促して二人で奥様の向かいに座った。

「で、どうやって開けるの?」

少しわくわくしたような奥様の視線に、悟は笑みだけで応えて、白木の箱を開けた。

そして中から例のからくり箱を取り出すと、奥様の前に置いた。

「これ、実はこうやって開けるんです」

悟は普通に開けた。

「え?」

その開け方に、さすがに奥様が目を点にした。

「え?…えー?!」

「そうなんです。これ、普通に上に開けるだけだったんです」

「でも、私もそれはやってみたけど、開かなかったわよ?」

「何年も開けてないんですよね?確かに最初は少し固かったです」

私も参加した。

「彼女が開けました」

「まあ、そうなの?」

「いえ、知識がなかったのが逆に良かったのだと思います」

私は苦笑しながらそう言った。

奥様が私と悟を交互に見ると、大きくため息をついた。