私と二人の物語

「ちょっと見せてもらっていいですか?」

「あ、どうぞ、ごゆっくり」

つくしは、そう言うと、カウンターの席に座って置いてあった雑誌を読み始めた。

篠田は、悟に会いたかったが、とりあえずその機会を失った。

彼は仕方なく、骨董品をみて回ることにした。

最初は仕方なくだったが、そのうち、いろんな骨董品に興味が湧いていた。

「これ、何だろう?」

彼が手に取ったのは、長さ20cmくらいの円筒形のモノだった。

側面は飾りが彫られていて、高級感があって、一見、望遠鏡に見えるが、両側には覗く穴はない。

「あの、すみません」

彼はつくしに声を掛けた。

「はい?」

「これ、何ですかね?」

つくしに見せたが、彼女も「あれ?」と首を傾げた。

「あ、ちょっと待っててくださいね」

そう言うと、彼女は上に上がって行った。

「あ、その手があったか」

彼には無意識の一石二鳥だった。