私と二人の物語

最終手段というか、終わりはある。

実際、そのことがあるから、私は悟と一緒に居られない。

それは、父が決めた篠田さんと結婚すること。

それを私が、「家のために拒めない」と言えば、彼は私のために身を引いてくれるだろう。

そうできたら、簡単なことだし、何もしなかったら、結果的にそうなる。

でも、私自身がまだ、その方法を選びたくなかった。

それに、それも悟を傷付けることには変わりない。

もう少しだけ、ほんの少しでいいから、まだ悟の傍に居たかった。

実際、その最終手段も篠田さんのあの気持ちもあるから急には選べないし、もうしばらくは悟の傍に居て、準備をしなくてはいけなかった。

(やっぱり、物語の続きは書かなくちゃいけないかな…)

私は、物語の続きを書くためにもう一冊ノートを用意することにした。

「仕方ない」

私は、着替えると悟の家に向かった。