私と二人の物語

「美緒、大丈夫か?」

店を出た後、画廊に戻りながら、悟は私の心配ばかりしていた。

「私こそ、ごめんなさい」

私はぺこりと手を揃えて頭を下げた。

「もう、大丈夫!」

「ほんとに?」

「うん!もう、ほんと、なんかこみ上げてきちゃって」

私は満面の笑顔で元気に言った。

目は腫れてるけど。

「ほんと、びっくりしたよ」

そう言って悟は胸を撫で下ろす仕草をした。

「ごめんごめん」

そう言いながら私は悟のハンカチを見つめると、それを鼻に当てて、思いっきりちーんと、鼻をかんだ。

「おい…」

「あははは、これ、洗って返すね」

私は大笑いしながら、それをポケットにしまった。

そのまま、二人でけらけら笑いながら、画廊に戻ったのだった。