私と二人の物語

「美緒?どうした?」

「あ、ごめん、ちょっと感慨にふけってた」

「個展の?」

「うん」

私は笑顔を作って悟に勘違いさせた。

彼は安心したように少し座り直した。

「そうだよな…本当に。また君に会えてよかった」

「え?」

悟のその言葉に戸惑った。

「すごく嬉しかったんだ」

「悟…」

私はその言葉の本当の意味を考えた瞬間溢れた涙を、止めることはできなかった。


(ごめんなさい…)


「み、美緒!?」

慌てて彼が差し出したハンカチで目を覆ったけど、私はしばらく泣き止むことができなかった。