私と二人の物語

悟の個展が始まった。

想像より多い来客に驚いた。

悟は、私の知っている以上に有名なイラストレーターだった。

それに、あの絵のせいで、私はお客の注目を浴びて戸惑いっぱなしだった。


「悟と美緒さん、今のうちに食事をしてきたらどうですか?」

つくしさんが時計を見ながら言った。

確かに、意外と途切れない来場者の応対で、お昼を忘れていた。

「そうだな。じゃあ、つくし頼むよ。美緒、何か食べよう」

そう言って悟が私を見た。

「うん。つくしさん、お願いします」

「ほら、いいからいいから」

彼女はさっさと行けとジェスチャーをした。

私たちは、じゃあと、外に出た。