私と二人の物語

「今日は、本当にありがとうございました!」

私は混雑した三ノ宮駅の改札を出ると、帰る方向が逆の先輩にお礼を言った。

その言葉さえ、少し興奮気味だった。

「いやいや。で、喜んでもらえた?」

「それはもちろん!」

「そっか、よかった」

先輩は軽く苦笑していた。

「ところで…」

と、先輩が何か言おうとした時だった。

「こんばんは」

横から声を掛けられた。

私は驚いてその声の方に振り向いた。