うつりというもの

部屋はツインを2部屋取っていた。

もちろん、女性陣と男性陣で分かれた。

「じゃあ、明日な」

「おやすみなさい」

「遥香、おやすみ」

「うん、おやすみ」

それぞれ分かれて部屋に入った。


遥香は部屋の中に入ると、窓のカーテンを開けてみた。

もう少し街中だと、さすがに高いビルが建っているだろうけど、ここは少し外れている。

目の前には5階のこの部屋を覗けるような建物はなかったので、そのままにした。

「季世恵さん、お風呂先にどうぞ」

「そう?ありがとう」

季世恵が用意をしてお風呂に入ると、遥香はベッドにうつ伏せに倒れこんだ。

しばらく、そのまま8時間のドライブの疲れを実感していた。