痛そうに頭をさすっている三田村の横で、赤井は遥香達が調べたことを聞いた。

「うつり…ですか」

「はい」

「妖怪とか怨霊とかですかね?」

「まあ、そんなものかと。明日から東北の方に調べに行ってきます。何か分かったらお知らせします」

「まあ、普通、警察で聞く内容ではないですが…」

赤井が苦笑した。

「そ、そうですよね…」

遥香も苦笑した。

「でも、私もアレを直接見たもんでね。逆にそっちの方の話を信じますよ」

「赤井さん…」

「とりあえず、それが怨霊とか、そんな存在だとして、実際に人が殺されています」

「はい」

「気を付けてください」

「そ、そうですよ。気を付けてね!」

三田村が自分を忘れるなという感じで加わった。

「はい。ありがとうございます」

遥香は頭を下げた。