うつりというもの

「うんうん、満足した」

満面の笑みの教授を見て遥香はクスッと笑った。

「じゃあ、何か見つかったコトを教えてください」

「ああ、そうだな」

教授はデスクの上から数枚の印刷物を手に取ると、遥香の前に置いた。


「とりあえず、絞り込んだのはこれくらいだ」

まず1枚目は首を切られた殺人事件のリストだった。

そんなに数はなかった。

次に数枚からなる資料は、日本各地の伝承についてまとめたものだった。

「首だけの物の怪、首を切る風習、首をどうかする風習、とにかく首に関するもので、今回の事に関係ありそうなものをピックアップした」

遥香は、とりあえず目を通してみたが、しっくりくるものはなかった。


「ん?先生…これ…」

「その最後のやつだろ?」

「あ、はい」

遥香はそのとおり、最後の項目にただ一言書かれた言葉が気になった。