お風呂から出ると、バスタオルで身体を拭いて、洗濯機の上に置いていた薄いピンクのパジャマに着替えた。

脱いだ服は紙袋に入れた。

洗濯は家に帰ってするつもりだった。

首にバスタオルを掛けるとケータイと紙袋を持った。

着信があったことには気が付いていなかった。


風呂場と脱衣所の明かりを消して、廊下に出て、ガラス戸をスライドさせて閉めた。

周りが少し暗くて、自分がガラス戸に映った。

「え?」

自分だけじゃなかった。

自分のすぐ後ろに別の顔があった。