翌日、水曜日の朝。

私は親睦会に美智と一緒に行こうと思って、家に電話を掛けた。

だが、あいにくすでに部活で出た後だったらしく、家には美智の母親しかいなかった。

しかも、今日は一日中部活で、終わるのは夕方になるんだとか。

一応ケータイにも掛けてみたが、こちらも捕まらなかった。

多分練習中で手元に置いてないのだろう。

まぁ夕方から始まるのだから、部活を終えた後で直接教室に向かうだろう。


ちぇ、美智がいれば自転車で学校まで行けたのに。


おじぃとおばぁはまだ寝ている。

私は台所で昨日の残り物をあさってきて、それを朝食にした。

その後、ボーッとしてるのもなんだったので、買い物に出かけることにする。

夕飯の材料と、お昼に食べる為の惣菜を買い込む。

おじぃは歯が弱いのであんまり固いものは選ばない。


家に帰ると、おばぁは起きてきていた。

夕飯の下準備だけすませ、冷蔵庫に入れておく。

もうすぐ11時だ。そろそろ、おじぃも起きてくるだろう。



なんだろう。妙に落ち着かなかった。



なんだかよくわからないが、今日の私は変な焦燥感にかられている。

何かをしていないと首の後ろがむず痒いような、引っ張られるような感覚。

そんなにも私は夕方から始まる、クラス親睦会が待ち遠しいのだろうか。



そうこうしているうちに居間の時計の針は4時を指していた。

あと30分ほどで家を出なくてはならない。

そこで気付いた。

今日は私服でいいのだろうか。

私はしばらく悩んだが、無難に制服を着ていくことにした。

身支度を整え、時計を見ると、4時20分を少し回ったところだった。

まぁ、少し早く着いてしまうけど遅れるよりはいいか。


私は家を出た。