「なんで……? ……この家に……何度も来てたってのは……、もう……いいよ、……わかった。……でも、なんで? なんで、……私とこの人を……会わせたり……するの?」
「しぃちゃんが、いつまでも宗八を誤解してんのがぁ、忍びなかったんでなぁ」
「ご……誤解って、なにが……」
「……父さん。やっぱり、雌舞希は僕を許してくれていなかったんだな。話しが違うじゃないか」
お父さんの声に私の身体は勝手に反応して、びくびくと震える。
「宗八ィ!オンメェはちょっとォ黙ってろォ!」
それを見て取り、叱りつけてくれるおじぃ。
……そして、続くおじぃの言葉に、私ははっとする。
「オメェがそんなンだったからァ、しぃちゃんにも、こんなふうに怖がられて誤解されてぇ、志真さんだってぶっ倒れっちまったんだよォッ!」
「……お……おかあ……さん? ……なに……? それって……何? どういう……こと?」
「――しぃちゃん、ちょっとぉ落ち着け。……話しはそれからにしような」
「……さ、とりあえず座って?」
……おばぁは私の背中をそっと押しておじぃの右隣に導き、座らせてくれた。
そしておじぃとふたりで私を挟むようにして、そのまま隣におばぁが腰を下ろした。



