無意確認生命体


まぁ、そんな私にとって無駄に疲れる内容だった中間テストもこうして終わりを迎え、今日は木曜日。

担任の新井先生は中間テストが終われば席替えをすると私たちに事前に伝えていた。

どうせテストを受けるときは名簿順に座り直すんだから、それならせめて、最初のテストまでは席替えは延期にしよう、ということになっていたのだ。

私もそれは妥当な判断だと思ったが、今の席の居心地の悪さを思うと少しでも早く替わってもらいたかった。


そんな待ちに待った席替えは、終わりのHRの時間に行われた。

方法は無難にくじ引きだそうだ。

箱に入れられ、四つ折りにされたくじを名簿の順番で引いていく。

私が引いたくじには、27の数字。何とも中途半端だが、一体どこの席なんだろう――。



――何故ですか神様、こんなのってあんまりです。



私が引いたくじは、ずばりビンゴで教卓真ん前の最前列という、特等席。

黒板が近すぎて、逆に見づらい。

……首痛めそうだ。

それに教師がやたらと近い。

新井先生のごついガタイによく似合う、荒い鼻息がこっちまで届いてくるような気がする。

……ん? いっとくけど、今のはシャレじゃないぞ。


……そして何より、一番の問題は私を囲むメンツだった。

後ろの席は浅瀬さん。

これは良かった。

仲のいい人と席が近いのは素直に嬉しい。

問題の右と左の席。


左・東堂。

右・香川。