無意確認生命体


……そしてトドメの三日目。

私は今度こそ、勉強の復習もバッチリ万全。

少し寝不足気味だが、弁当だって用意した。

今日こそは志田に遅れはとるまいと思い、意気揚々寝不足で少しふらふら学校へ向かった。

が、この日も私は完敗した。

まず、寝不足だったおかげで、少なくとも各教科三問は答えられたはずの問題の答えが浮かんでこなかった。


そして、その寝不足の原因となった昼食だが。


この日はテスト最終日で部活動が再開されるため、購買が開いていたのだった。

つまり、私は作らずともよい弁当をこしらえるために睡眠時間を削り、あげく、そのおかげでテストでは実力を発揮出来なかった、という目も当てられない醜態を晒す羽目になってしまったのだった。

……いや、もちろん私以外の誰が知るところの話でもないのだけれど。

そして、この時、今更気付いた。

どうして私は自分で作ることに固執してしまったんだろう、と。

馬鹿だ。

志田みたいに登校途中のコンビニで買えば良かったってゆうのに。

無意識に主婦的経済観念に囚われて自家製弁当で済ませようと考えてしまったのだ。

だが、この日はまだ、これで私への打撃は終わってくれなかった。

この、テスト最終日。

この日は朝から雨だった。

それはつまり、何を意味するかというと――、


「あ、雌舞希。今日は部活なしだ。天の恵みが我らの植物共に栄養をやってくれてるからな」


最後の最後でこの仕打ち!

くそう! やられたよ園芸部。

さすがだよ志田部長。

私は家に帰り、おじぃ達とそのお弁当をみんなで仲良く食べることになったのだった。