ねぇねぇ、聞いて。

そう思ったら今まで自分がしてきたことはなんなだったんだと思った。


俺はただ、褒められたくて、なにか一番にならないと褒めてくれないから、そのために頑張ってきた。


なのに、お父さんは結局は自己満足のために俺に勉強させていたのかと思った。


そして、その頃からお父さんは俺に自分と同じ道に進むよう言うようになった。


「お父さんはこんな問題すぐに解けたぞ。お前はそんなのも分からないのか。そんなんじゃ、有名な学校に行けないからな?」


誰が行くって言ったんだよ。


お前が勝手にそう思ってるだけだろうが。


そして、俺が理系に興味を持つようになって、お父さんが言っていた高校ではなく地方の高校に行きたいと言った。


するとお父さんは今までに無いくらい怒鳴った。


「何を言ってるんだ!地方の高校なんて有り得ない!!もっと有名な学校に行くべきだ!!そんなの俺の子供じゃない!!」