ここでは少し番外編でも書こうと思います…


飛ばしてくれて全然良いので暇なときでも読んでみてください。






ではスタート↓






座敷わらし 紫 side






私は座敷わらし。





座敷わらしって言っても、






もう1500年前から座敷わらしやってるから






わらしって言えないかも…






ちょっとだけ昔の話をしようと思う





それは私がある商人の家に住み着いたとき…







ずっと誰かと遊びたかった






そんなとき、






人間には見えるはずのない私を






見つけてくれた人がいた





立花 京太郎さん





彼はそこの家の後継息子だった





『何してるの?』







突然話しかけられたものだから






私はとても驚いて





『私のことが見えるの?』






そんなことを聞いてしまった






私のことじゃないかもしれないのに






『うん!ちゃんと見えるしさわれるよ!』






屈託のない笑顔でそう言ってきた彼に








私は恋した。








しかしそんな生活は長くは続かず…







『京太郎!一体誰と話しているんだ!』






『ん?紫だよ?』








私は今更気づいた。







私は人間じゃない…







私のせいで京太郎さんが嫌われてしまう。







そしてその日私は姿を消した






数十年経ったある日ふらりと立ち寄った商人の家








そこは私が取り憑いてた思い出の地だったんだ







そこに入ると成長した京太郎さんと再開した








彼はやはり私のことが見えていて…






『お前のせいだ!お前のせいで俺は…俺は後継にはなれなかったんだ!お前さえいなければ俺はちゃんとこの家を継げたのに…!』






私のせい?







そうよね、







私が京太郎さんの前に姿を見せなければ







あなたは後継になれたのにね







『ごめん…ごめんなさい…』








私はただ、京太郎さんが好きなだけなのに







どうして?どうしてよ…







『そなた人間を憎んでおるな…私が復讐を手伝ってやろう』







いきなり声が聞こえたかと思うと






その声の主は私の中に入り込んで来た






『嫌!私は人間を憎んでなんかない!もうあの人を傷つけたくない!』






それでも入って来た。





それから数百年






私は京太郎さんとの思い出の地にずっといた






私の中に入って来たものを暴走させないように…






何度目かの聞こえるはずない助けを呼んだ






そんなとき






『大丈夫?』






そんな声が私の中に聞こえた






そうしたら目の前に






狐様と1人の娘、そして2人の幼児が現れた…






私は1人の娘の中に私の記憶を流し込んだ






この娘なら私の記憶を読み取れる







私を助けてくれる