お狐様と妖怪事件簿




全力でよろしくしたくないです…







「よ、よろしくお願いします…」







「桂、今日は藤いるか?また女の所じゃないだろうな…」







「えぇ、今日はいらっしゃいますよ。ではこちらへ」







どこに行くんだろう?







……………………………







ものすっごく大きい家…






「藤様。銀河様がいらっしゃいました。」








「通せ。」





響く綺麗なハスキーボイス。







あ…ずっと聞いてられる声だわ…







「よー、藤。今日は挨拶に来た。お前は殺してこいと言ったが俺は魂は残した。任は果たした。文句は無いな?」









「あぁ、で、そのかわいらしい女はなんの妖怪だ?」









い、イケメン…銀河も人間以上にかっこいいけどまた違ったかっこよさ…






「はっ、ぎ、銀花です。悟…らしいです…」







「ほぉ、悟とは変なことは考えられんな。ハッハッハ。」








「藤!銀花の事とんなよ!」






私は銀河のものでは無いのですが…








まぁ、めんどいから、いいか。








「大丈夫だ、今は、女に飢えてない!」







今は…か、なら飢えたらどうなんの?







『食う。』







「ヒッ!…もぅ、やだ…」









でも今考えたことが通じた…もしかしてこの人も?







「いや、違うぞ?俺はここの領主になってからずっと神通力使えんだ。あと俺は天狗だ。」








あ、そうだった…さっき銀河に言われたばっかだった…








「銀河、お前…苦労しそうだな…(ボソッ俺のことかっこいいって言ってたぞ?」








「あぁ、無意識なんだろうけどな…それが一番怖ーよ。」