お狐様と妖怪事件簿

「は、はぁ。」






そう言われても妖怪になった私はここにいて役に立つのだろうか?






「そーいや、銀花なんの妖怪か知らんな…浅葱(あさぎ)のとこ行くか」






あ、さぎさん?






どなたでしょうか?







「浅葱ー!」







しばらく歩いて私達は『輪』と言うお店?らしきものに入った







「あら、銀ちゃん久しぶりねぇ?あらそちらの嬢ちゃんは?」







不思議な喋り方の人だなあ…









「はっ!わ、私は羽柴悠里…じゃなくて銀花です」








危うく銀河から貰った名前を忘れるとこだった…








「あら!銀ちゃん!ついに見つけたのね!安心したわ…」









見つけた?なんのこっちゃい?








「いいからー!今日はこいつの妖力を調べてもらいてーんだ」







妖力?なんの妖怪か?







「ほう、分かった…嬢ちゃんこっちきんさい。」








私が戸惑ってると






「行ってこい。そんな怖いことはしねーから」







銀河になだめられちゃった…






「分かった…行ってくる。」






一度決めたらやる女。羽柴悠里。…じゃなくて銀花






負けるな!







「宜しくお願いします。」







「大丈夫よ。そんな大層なことするわけじゃないからね」








そして儀式らしきものが始まった。







水晶玉に手を乗せ水晶の下に紙を敷く








「落ち着いてゆっくり深呼吸しんさい。」







スーハー








「よし。終わりだよ。」







も、もう終わり?こんな簡単なことで分かるんだ…







「銀ちゃん、終わったよ。そんなに不機嫌になんなさね…嬢ちゃんは返すよ。」







「結果は…」






「そんなにあせんなさね…」







銀河が不機嫌?何で?








結果ってそんなに早く出るの?








「嬢ちゃんは、悟(さとり)やね。
嬢ちゃん、いろんなものが見えるかもしれんが決
して鵜呑みにしてはならん。自分で考え答えを導
き出すんよ」








「は、はい…?」






鵜呑みにする?






考えて答えを導き出す?







よく分かんない…