「たまには全部自分の力でやらなきゃ」


「そんなのわかってるよ。でも俺も忙しいんだよなぁ」


「バイトでしょ? でも、バイトしてても課題ってできるじゃん」


「バイトしてないミホコになにがわかるんだよ」


俺はとっても忙しんだぞぉ。


とう雰囲気を醸し出していると、ミホコが自信に満ちた顔で俺を見てみた。


その黒目がちな愛らし目に思わず引き込まれてしまいそうになる。


この強気な性格じゃなければ、まぁまぁモテそうな容姿をしている。


「あたしもバイトはじめたの」


「は……?」


俺は驚いてミホコを見た。


それは初耳だった。


ミホコの口からバイトと言う言葉が出ることも滅多になかったのに、そのミホコがバイトを始めただなんて思わなかった。