春「だから、僕もみんなの前で謝らなきゃ。」


このところ、ずっと春の怒った顔ばかり見てた。


だから嬉しい。


春がこんなにもすがすがしい顔をしていて。


『実際、鈴が春だったら、鈴を疑ってたと思うよ。


だってハッカーがこんな近くに二人もいることなんてそうそうないしね?』


二人でにやりと笑う。


『ほら行こ、車に乗り遅れちゃう。』


そういって春の手を引っ張ると。


春にぐいっと手を引っ張られてキスされた。


『な、な、な…』


不意打ち過ぎてうまくしゃべれない。


春「だって鈴ちゃんが可愛いこと言うからじゃん。」


春は鈴を上目遣いで見て、舌をペロッと舐める。


『やっぱもう1回謝ってーーー!!!』


春「やだよ、今のは一生謝らないからー。」


鈴が春を追いかける感じで寮を出たから、またフロントのお姉さんに変な目で見られた。