『明っ!今日、一緒に帰れるかな?』





西日が指す放課後のムシムシとした教室の中私は自分の彼氏である明を誘う。





「無理。今日は萌と帰る」





そんな暑い教室の中、冷たい一言が私の心にささる。






『そっ、か、また帰れたら帰ろうね!』


私は自分の感情を押し殺して明に笑顔を向ける






「あぁ」






ぶっきらぼうにそれだけ言って彼は私に背中を向けて教室を出ていった。






『はぁ……。今日も、か……』




















明が教室を出ていったあと私はポソリと呟く。







今日が特別というわけでもなく、ほぼ毎日断り続けられている。ほんとにつきあってるのか不安になるぐらいに




付き合って最初の頃は本当にバカップルっていうぐらい仲が良かったのに3ヶ月当たりから段々と明の態度が冷めていった。







〝白山明は飽き性で女たらし〟







なんとなくその頃から皆が言っていた明の性格を理解した気がした。