「陽菜、送ってくよ」


「いえ、先輩。一人で大丈夫です。病院に入院してる姉に会いに行くって約束したから。っていっても、植物人間なんですけどね」


ごく当たり前のこと。私には当たり前のこと。


「姉‥-??」


私は、気づかなかった。


真っ青になっていく郡先輩を。



「双子の姉です。姉が高校に上がる前、付き合ってる人に裏切られて 姉は、学校の屋上から飛び降りて一命はとりとめたけど、


ずっと眠ったままです。


その人がうちの学校にいるって聞いて、私探してます。


一つ上の先輩らしいです。」



「‥‥‥‥その人を探してどうしたいの?」



やっとこ、口を開いた先輩はまっすぐに私を見た。