ばいばい、津崎。



そんな後ろ姿を見ながら、隣で美貴が呟く。


「なんか坂井って完璧すぎて怖いよねー」

「そ、そう?」

「そもそもA組って、うちらとは違うじゃん?」


うちの学校は人数が少ないから学年でふたクラスしかない。そのうち島出身の人が8割、他の2割は離島で高校生活をしてみたいっていう変わり者。

美貴の言うとおり噂では優秀な人はA組、落ちこぼれはB組と振り分けられていると言われていたけれど、事実がどうかは定かではない。


そして午前と午後の授業を終えて帰りのホームルームで、担任から来週に行われるマラソン大会についての説明があった。

それは体育の授業の一環で決められた外周のルートを走るだけだけど、言わずもがな島は平坦な道は少なく、上り坂と下り坂の繰り返し。

マラソン、というよりは厳しい部活のスパルタメニューのような内容で、それをまた経験しなきゃいけないんだと思うと憂鬱で気分が滅入る。


「先生、サボったらどうなりますか?」

珍しく挙手をして質問したのは剛だった。