「はぁ?フツーだし。てかどこ見てんの!?」
泉がそう言いながら光喜くんの背中をバシッと叩いた。
でも泉も嬉しそうな顔をしていて。
この前光喜くんのことが気になっていると私に打ち明けてくれた。
泉に好きな人ができるのは初めての事だったから、言ってくれてすごく嬉しかったな…。
私も、泉や萌乃に新くんのことが気になってるって言ってみようかな…。
チラッと隣にいた新くんの方を見たら、また目が合ってしまった。
「りりと夜会うの久々じゃね?」
「う、うんっ…」
この数週間で変わった事と言えば、私の事を『りり』と呼ぶようになったこと。
いつの間にかそう呼んでくれるようになり、急に親しくなったような気がして嬉しかった。
私はまだ呼び捨てにはできないけど…。
「親大丈夫?」
「うん。お母さんも飲み会でいないんだ。こんな日じゃないと夜遊べないしっ」