好きになったのは、たぶん、オレの方が先だったんじゃないかと思う。というか、そうだ。
同じクラスになって、仲良くなって、一緒におる時間も自然と増えて、会話も弾んで。
でーじ笑う子だな、表情がコロコロ変わって可愛いな、なんていつの間にか目で追いかけるようになって。そんなんだから、愛莉はモテよるからね。告白しないと誰かに取られてしまうと思って、焦って、律に告白しようか相談していた時期だった。
「結弦のこと好きです。付き合ってください」
だから、愛莉の方から告白してきてくれた時は本当に嬉かった。
でも、終わりは予想以上にすぐにやってきた。
「なんか……違うんだよね。ごめん。別れたい」
付き合う時も別れる時も、愛莉の方からだった。
結弦とは友達のままでおった方が楽しい。
そう言われた。
なのに、別れて1年後終業式のあと、裏庭に呼ばれた。
『やっぱり結弦のこと忘れることできなかった。もう一度、やり直したい。結弦と付き合いたい。好きです』
正直、意味が分からなかった。だから、ちょっとの間言葉も声も出てこなくて、沈黙してしまった。
てっきり、オレのことは友達以上には見れないんだろうなと思っていたのに。
そもそも、別れの理由がそれだっただけに。
忘れることができなかったってどういうことなのか、意味が分からなかった。
女の子の考えよることはさっぱり分からん。
付き合うことも、別れることも、そんな簡単なことなのか?
それで、別れてもやり直すことも簡単にできるもんなのか?
オレには……よく分からん。
「なあ、律」
オレは床に寝転んだまま、ただ真っ白い天井をじっと見つめながら律に問いかけた。
「律はなんで杏と付き合っとるのさ?」
「はあ?」
「いや、好きだからゆうのは分かるさ。けど、お前ら中学の頃からずーっとだろ? 別れようと思ったことねーらんか?」
同じクラスになって、仲良くなって、一緒におる時間も自然と増えて、会話も弾んで。
でーじ笑う子だな、表情がコロコロ変わって可愛いな、なんていつの間にか目で追いかけるようになって。そんなんだから、愛莉はモテよるからね。告白しないと誰かに取られてしまうと思って、焦って、律に告白しようか相談していた時期だった。
「結弦のこと好きです。付き合ってください」
だから、愛莉の方から告白してきてくれた時は本当に嬉かった。
でも、終わりは予想以上にすぐにやってきた。
「なんか……違うんだよね。ごめん。別れたい」
付き合う時も別れる時も、愛莉の方からだった。
結弦とは友達のままでおった方が楽しい。
そう言われた。
なのに、別れて1年後終業式のあと、裏庭に呼ばれた。
『やっぱり結弦のこと忘れることできなかった。もう一度、やり直したい。結弦と付き合いたい。好きです』
正直、意味が分からなかった。だから、ちょっとの間言葉も声も出てこなくて、沈黙してしまった。
てっきり、オレのことは友達以上には見れないんだろうなと思っていたのに。
そもそも、別れの理由がそれだっただけに。
忘れることができなかったってどういうことなのか、意味が分からなかった。
女の子の考えよることはさっぱり分からん。
付き合うことも、別れることも、そんな簡単なことなのか?
それで、別れてもやり直すことも簡単にできるもんなのか?
オレには……よく分からん。
「なあ、律」
オレは床に寝転んだまま、ただ真っ白い天井をじっと見つめながら律に問いかけた。
「律はなんで杏と付き合っとるのさ?」
「はあ?」
「いや、好きだからゆうのは分かるさ。けど、お前ら中学の頃からずーっとだろ? 別れようと思ったことねーらんか?」



