冬芽の依頼で俺が最初に桃子に逢ったとき、流れ込んで来た桃子の記憶――情報の中に、在義の姿があった。
さすがにそのとき流夜のことまで知れなかったけど――『美流子』の記憶にある流夜は赤ん坊だ――、華取在義の妻であることがわかればあとは現実の情報を集めるだけだ。
縁(えにし)の妖異である縁を頼って、華取在義に縁(えん)のある者を探った。
その過程で知ったのが、華取咲桜、神宮流夜だ。
縁の顔色が変わったのは流夜の存在をとらえたとき。
流夜と桃子に縁があると知って、更に深く探れば二人は戸籍上の姉弟だった。
――白を冬芽と逢わせるより前に、俺は『答え』までたどり着いていた。
だが、俺は白を頼った。
白に惚れているから、なんて不埒な理由じゃない。
この件は白が関わってくれないと円満に解決できないと思ったからだ。
白の、ごくたまに使命よりも感情に引きずられる弱点とか、対象に感情移入し過ぎてしまうところとか、そういう人間らしさを持ち込まないと、桃子も冬芽も納得出来る解決案を講じられないと思ったんだ。
俺には、ないものだから。



