……黒の忠告が、やたら重かった。


わかってる、と返すことが出来なかった。


「ともかく依頼は完了だ。ことの経緯の説明に、もう一階冬芽んとこ行かなくちゃな」


「そうだな。今夜にでも」
 

……そう、答えることは出来た。
 

鬼の頭領からの依頼は、これにて終了だ。
 

冬芽。鬼の頭領。人を愛した、鬼。
 

そして俺の隣にいるのは、人と鬼の間に生まれた子ども。
 

俺も……人のことは言えないが。