+++ 華をね、護ってほしいの その指先が白桜の頬に触れる。美しい白い影は微笑む。 御門の主。いつかこちらの姫があなたに逢いに行くでしょう。いつか、いつ、いつか…… あなたが華を語るならば、百合。あなたは、それだ。 俺がそう答えると、美しい影はうっそりと微笑んだ。 永遠(なが)の時間を超えてかもしれない。……御門の主、そのときはおよろしくね 百合の華のような甘い香りが遠ざかる。 夢はそこで醒める。 +++