透明人間の色




価値観が変わる。

確かに、僕は彼女に正義を見たとき、自分が正義だと思ってたことの全てが、正義ごっこにしか見えなくなった。

正しい正義を彼女の中から見つけようと必死になって、でも全然理解できなくて、結局は正義なんかじゃなかったんじゃないかと、そう思った。


“そうすれば、このクソみたいな世界だって、意外と輝いて見えたりしますよ”


でも。
守木はそう言うけど、やっぱりアレだ。



変わると思ってた世界が変わんなかったら、それはもう虚しいだけ。


こんなの立派な僕への裏切りじゃないか。

信じていたいのに、彼女は信じさせてくれない。


たったそれだけのことで、僕の心が、なんか分かんないけど、悲鳴をあげてるんだよ。



助けてって叫んでるんだよ。



「今までみなさんが築き上げてきたもの。汚い仕事だってあったはずです。でも僕たちの正義は___」


こんなこと言いたくない。


「___より綺麗な世界を創る」



僕が綺麗だと思うのは、こんな薄暗い部屋の中にあるんじゃない。


僕が綺麗だと思ったのは___


ああ。

東城美香、僕がこんなにも欲しいと思う君の色は、いったい何色なんだ?