「・・・・・雫?いつから、そこに居たの?」


私はお母さんの言葉を無視して話し出した。



「知ってたよ。2人が不倫してること。ずっと私に嘘ついてたこと。私の誕生日の時から知ってた。・・・・・・・・何も知らないただの子供だと思った?大間違いだよ。お母さんがお父さんのことを貶してたことも、お父さんがお母さんが眠った頃にわざわざ帰ってくることも、私は全部知ってた!!!だけど、言わなかった!!」


私の大声に2人はびっくりしていた。


私が怒鳴るなんて初めてだもんね。


「桜が亡くなって、・・・・・・・私は辛かった。でも!!お母さんとお父さんが桜の話をしないから、私は頑張って立ち上がろうとした!!子供の私でも1人でどうにかしようって思ったのに、2人はお互いを支えられなくなって、別な人を求めた。すっごい、惨め!!こんなのが私の親かと思ったら恥ずかしくてしょうがない!!」


ふと、握っていた拳を見ると爪が手にくい込んで血が出ていた。