リクがカウンターに座った。


私はカウンターの中に入ってココアを二つ作る。


そして、窓際の席に座って魁音の手紙を開いた。


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美紅さんへ


美紅さん、今までありがとう。


ギターやるためにお店貸し切ってくれたり、お菓子作ってくれたり。


俺、あの店があって本当に良かったって思うんだ。


好きなギターをできて、雫と話ができて、智兄やリクとパーティーができて。


美紅さんはカッコイイよ。


後、新作作ったっていう時、いつも貶してごめんね。


本当はめっちゃ美味しいから。


実は美紅さんに頼みたいことがある。


二つあって、一つは雫のこと。


あいつが泣いてたら、落ち込んでたら、怒ってやって。


きっと、リクとか智兄は慰めるから。


美紅さんは俺らのお姉ちゃんみたいな存在だろ?


だから、美紅さんの言葉で美紅さんの目線で雫のことを助けてやってほしい。


それが一つ。