日に日に弱っていく身体。


・・・・・・・・本当は前から分かってた。


だって、余命宣告の1年を越してるんだから。


もう、1年と5ヶ月。


俺の身体は座っているのも辛くて、正直話すのもきつい。


どんなに薬を飲んでも変わらない。


でも、まだ俺にはやることがあるから。


それが終わるまで死ねない。


俺はまたペンを取ってノートに向かう。


俺の全てを、俺の全てをここに残す。


外を見れば綺麗な雪が降っていた。


すると突然なったスマホ。


[魁音!?今どこ!?]


怒った顔のスタンプがたくさんの雫からのメッセージ。


俺は入院してることを言いたくないから嘘をついた。


[今はお母さんの実家。結構泊まるとおもうから。その間にギター練習しとけ。]


送るとすぐに既読がついた。


早っ!?


[分かったー。でも、帰ってくる頃にはきっとめっちゃ上手くなってるかんね!!]


俺は了解とスタンプを押してスマホを閉じた。


うん。


きっとめっちゃ上手くなるよ。


俺をすぐに追い越して、雫はどこまでも自分1人で何でもできる。