「それけなしてないよね?」


「違うよ!!・・・・・でも、ありがとう。後ね、俺もう一つ聞きたいことあったんだけど。」


「うん。なに?」


「・・・・・・・・・雫、言わないけど、両親のことどうなったの?」



入院したって聞いて私が突然病室に行った日、魁音と約束したこと。


俺が入院してる間に両親と話せって。


「・・・・・・・話したよ。自分の気持ち。」



「えっ!?・・・・・・どうだった?」


「聞いてくれた。最後まで。・・・・・・お母さんもお父さんも泣いてた。でもね、最後に・・・・・・・・・・・笑ってくれたの。本当の笑顔で。」



そう。


久々に見たんだ。


心から笑った顔。


私の想いを全部ぶつけた。


お母さんはずっと泣いてた。


お父さんはずっと謝ってた。


お母さんはあの男の人と別れた。


お父さんも女の人と関係を全てたった。


そして、


お互いに再スタートした。