「魁音?・・・・・・・なんか、悩みでもあるの?なんか、笑ってるのに、笑ってなさそうな時があるよ。」


直球、すぎたかな?



魁音はちょっとだけ息を吐いて答えた。


「本当に雫はなんでも気づくんだな。別に具合悪いわけじゃないよ。たださ、入院してる間あんまり笑うことなくて。・・・・・みんなが来てくれた時は楽しいんだけど、やっぱり1人だったから。・・・・・・思いっきり笑えなくなったのかも。」


弱々しく笑う魁音。


あぁ、こんなに近くにいたのに、全然気づかなかった。


魁音のこと見てたつもりなのに、見えてなかった。


「そっか。・・・・・・ごめんね。」


「なんで雫が謝んの?別に悪くないでしょ?」


「うん。・・・・・でも。私が、また笑わせてあげるから。大丈夫だよ。」


そう、笑い方を忘れたら私がまた教えてあげる。


何回でも、魁音のためなら笑わせる。


魁音はぷっと吹き出した。


「あはははは!!笑わせるって、ふふっ!!面白いこと言うなー、雫。・・・・・確かに雫といたら自然と笑えてくるわ。」