羽をくれた君へ。

すると突然リクさんが美紅さんの前に跪いた。


私はびっくりして咄嗟に口を覆う。


「美紅、いつもありがとう。それと、俺と結婚してくれてありがとう。」


そう言ってポケットから長細い箱を出して美紅さんに渡した。


美紅さんは今にも泣きそう。


「あ、ありがとう。リク。・・・・・私こそ、こんな私と結婚してくれてありがとう。」


リクさんは笑って美紅さんを抱きしめた。


私は思いっきり拍手した。


「感動したーーー!!やるなーー!!リクーーー!!」


泣きながら叫ぶ智兄。


美紅さんもリクさんも幸せそうに笑ってる。


いいな。


あんな夫婦。


凄く憧れる。


「もう、イチャつくなら家でやりなよ。」


魁音がむくれたように言う。


「あはは!本当にお前はわかりやすいなー!おまえも言えばいいじゃねーか。」


そう言ってリクさんが魁音の頭をガシガシ撫でる。


「俺は、無理だよ。・・・・・そんなの。」


なんのことか分かんないけど、なんか、魁音が落ち込んでるようにみえる。


どうしたんだろ。