〜・〜・〜・〜
瑠璃『秋染選手の鎌鼬が直撃!
3回戦、勝者は秋染 紅葉選手!』
紅葉は頬の擦り傷から出た血を手で拭い、ほっと息をついた。
相手も紅葉と同じ風魔法でを使っていたためどちらの魔法が上かの勝負であった。
「紅葉は器用に細かい風を操って、相手は一気に吹き飛ばす...威力を操るって感じかな。」
燐は膝を抱えて見ていた。
ずっと同じ体制がきつくなったのだろうがなぜその体制になったのかは謎だ。
「そうだね。
紅葉の技量が相手の威力より上だった...かな。」
堺人の言葉に燐は頷いた。
しかし、燐はそこから口を開かなかった。
さっきの試合のことではないことを考えているように見えた堺人はそっと燐のほっぺを ふにっ とつねった。
ビクッ と燐は肩が上がりこちらを睨んできた。
「...なに...?」
少しむくれた顔で燐が言うと堺人はクスッと苦笑した。
「なんか...遠くを見てる感じがして...」
(どこか...遠くに行きそうな...ハーメルンが言ってたことも気になるし...)
堺人は ぼそっ とそんなこと思いながら言うと、燐がキョトンとした顔をした。
「遠く...そうなのかな?」
どう受取ったのか燐は疑問を付けて返した。
堺人は頷くと燐は理解出来ないという顔をしていた。
ただ自分がそんなふうに思ったのかも自分でも分かっていない堺人はまたクスッと笑って前を向いた。
「やっぱり、なんでもない。
それより次は柳じゃないか?」
燐が持っていたプログラムを捲り始めた堺人をジーと見ていた燐だが、そうだね と言ってプログラムを見た。
「会場はここのようだよ。
紅葉が出てる部門は紅葉で最後だから人数が多い遠距離魔法をここでするみたい。」
紅葉が出場する中距離もりも遠距離の方が人数が多く時間もかかるため、運営も関係して会場を上手く使っている。
柳の試合まで少しの時間を要するがすぐ始まるだろう。
「あっ、やっと帰ってきた。」
燐はアーミャとカインの魔力を感知して後ろを向いた。
そこには手にいっぱい食べ物を持ったカインと飴を舐めていたアーミャがこちらに歩いて来ていた。
「遅い。紅葉の試合終わったよ...」
燐は席を取るために置いていた荷物をよけて席をあける。
アーミャは全く感情のこもっていない
「ごめーん」
を言って席についた。
そして、また飴を舐め始めた。
「悪いな。本当はすぐ戻るつもりだったんだが外が結構詰まっててな。
仕方ないから屋台を回りながらモニターで観てた。」
カインは申し訳なさそうにそう口にした。
本当なのか? と疑いの目を向ける燐と堺人にカインは苦笑いをした。
「で、次は柳だっけ?」
アーミャは燐が持っているプログラムを覗き見る。
燐はため息を1つついて頷いた。
「そう。相手は白哉 蓮」
「あー、あのー...」
飴を食べ終わったアーミャはたこ焼きを食べ始めた。
「うん...はむ...」
たこ焼きを突き出された燐は口を開けてそれを食べた。
夏希『お待たせしました!
これより、遠距離魔法部門Bブロック3回戦を行います!
Cブロックは別の......』
司会者の放送が始まり燐たちは会話をやめフィールドを見た。
瑠璃『それでは!
Bブロック3回戦、最初の試合は!
華龍都市代表
才華龍学院 中等部1年 八夜 柳選手!
対するは、
白道都市代表
私立煉晴魔法学園 中等部2年 白哉 蓮選手!
なんと、忍びの異名を持つ家系の2人が対戦です!』
瑠璃はワクワクな声を隠さず言った。
この国では名のしれた家系の者達だ、瑠璃以外に観客や2人の家族達もワクワクしている。
そして、2人とも名門校であるため人気も高い。
「どっちが勝つと思う?」
アーミャはたこ焼きを食べ終え次はフライドポテトを食べ始めた。
「どうかな?
柳が負けるようには見えないけど...」
燐はフィールドに入ってきた蓮を見た。
身長は柳と同じぐらいだろうか表情は少し固い。
「実力は同じぐらいだろうね、見た感じだけど...
あとは魔法の相性...これはお互い分かっていると思う。
だからどっちが勝ってもおかしくないと思う。」
堺人は次に入ってきた柳を見ていた。
柳も蓮と同じように表情がいつもより固かった。
夏希『それでは!試合開始!』
夏希の声とともにブザーが鳴った。
瑠璃『秋染選手の鎌鼬が直撃!
3回戦、勝者は秋染 紅葉選手!』
紅葉は頬の擦り傷から出た血を手で拭い、ほっと息をついた。
相手も紅葉と同じ風魔法でを使っていたためどちらの魔法が上かの勝負であった。
「紅葉は器用に細かい風を操って、相手は一気に吹き飛ばす...威力を操るって感じかな。」
燐は膝を抱えて見ていた。
ずっと同じ体制がきつくなったのだろうがなぜその体制になったのかは謎だ。
「そうだね。
紅葉の技量が相手の威力より上だった...かな。」
堺人の言葉に燐は頷いた。
しかし、燐はそこから口を開かなかった。
さっきの試合のことではないことを考えているように見えた堺人はそっと燐のほっぺを ふにっ とつねった。
ビクッ と燐は肩が上がりこちらを睨んできた。
「...なに...?」
少しむくれた顔で燐が言うと堺人はクスッと苦笑した。
「なんか...遠くを見てる感じがして...」
(どこか...遠くに行きそうな...ハーメルンが言ってたことも気になるし...)
堺人は ぼそっ とそんなこと思いながら言うと、燐がキョトンとした顔をした。
「遠く...そうなのかな?」
どう受取ったのか燐は疑問を付けて返した。
堺人は頷くと燐は理解出来ないという顔をしていた。
ただ自分がそんなふうに思ったのかも自分でも分かっていない堺人はまたクスッと笑って前を向いた。
「やっぱり、なんでもない。
それより次は柳じゃないか?」
燐が持っていたプログラムを捲り始めた堺人をジーと見ていた燐だが、そうだね と言ってプログラムを見た。
「会場はここのようだよ。
紅葉が出てる部門は紅葉で最後だから人数が多い遠距離魔法をここでするみたい。」
紅葉が出場する中距離もりも遠距離の方が人数が多く時間もかかるため、運営も関係して会場を上手く使っている。
柳の試合まで少しの時間を要するがすぐ始まるだろう。
「あっ、やっと帰ってきた。」
燐はアーミャとカインの魔力を感知して後ろを向いた。
そこには手にいっぱい食べ物を持ったカインと飴を舐めていたアーミャがこちらに歩いて来ていた。
「遅い。紅葉の試合終わったよ...」
燐は席を取るために置いていた荷物をよけて席をあける。
アーミャは全く感情のこもっていない
「ごめーん」
を言って席についた。
そして、また飴を舐め始めた。
「悪いな。本当はすぐ戻るつもりだったんだが外が結構詰まっててな。
仕方ないから屋台を回りながらモニターで観てた。」
カインは申し訳なさそうにそう口にした。
本当なのか? と疑いの目を向ける燐と堺人にカインは苦笑いをした。
「で、次は柳だっけ?」
アーミャは燐が持っているプログラムを覗き見る。
燐はため息を1つついて頷いた。
「そう。相手は白哉 蓮」
「あー、あのー...」
飴を食べ終わったアーミャはたこ焼きを食べ始めた。
「うん...はむ...」
たこ焼きを突き出された燐は口を開けてそれを食べた。
夏希『お待たせしました!
これより、遠距離魔法部門Bブロック3回戦を行います!
Cブロックは別の......』
司会者の放送が始まり燐たちは会話をやめフィールドを見た。
瑠璃『それでは!
Bブロック3回戦、最初の試合は!
華龍都市代表
才華龍学院 中等部1年 八夜 柳選手!
対するは、
白道都市代表
私立煉晴魔法学園 中等部2年 白哉 蓮選手!
なんと、忍びの異名を持つ家系の2人が対戦です!』
瑠璃はワクワクな声を隠さず言った。
この国では名のしれた家系の者達だ、瑠璃以外に観客や2人の家族達もワクワクしている。
そして、2人とも名門校であるため人気も高い。
「どっちが勝つと思う?」
アーミャはたこ焼きを食べ終え次はフライドポテトを食べ始めた。
「どうかな?
柳が負けるようには見えないけど...」
燐はフィールドに入ってきた蓮を見た。
身長は柳と同じぐらいだろうか表情は少し固い。
「実力は同じぐらいだろうね、見た感じだけど...
あとは魔法の相性...これはお互い分かっていると思う。
だからどっちが勝ってもおかしくないと思う。」
堺人は次に入ってきた柳を見ていた。
柳も蓮と同じように表情がいつもより固かった。
夏希『それでは!試合開始!』
夏希の声とともにブザーが鳴った。



