「燐、お疲れ様!」
控え室に戻ってきた燐に堺人は飲み物を燐に渡した。
燐は ありがとう と堺人から貰うと1口飲んだ。
「それにしても、よくあの見えない武器と闘えたな。
俺は全く分からなかったんだが」
圭はさっきの闘いを見ていたがあの見えない武器で確実に刺されていたと自身は感じていた。
「近くだと分かると思いますよ。
ほんの少しだけ風が動いたんです。」
「風が?」
堺人はそれこそ理解出来ず聞き返した。
燐はそれに頷き説明し始めた。
「あの、槍には全体的に風を纏っていました。
その風を抜け殻のように槍とは別の槍を突き出す。」
「抜け殻...てことはその風の中は空洞?」
堺人は頭の中で想像しながら燐に問う。
燐は そんな感じかな と肯定した。
「それが最初に襲ってきた見えない武器の正体だと思う。
私が感じたのはその抜け殻が本体を抜ける時に動く風だろうね。」
だが、それは一瞬のことであり風を感じるなんて闘いの最中にそんなことができる人そうそういないだろう。
少なくとも圭には出来ない。
それでも燐はできると思っているため案外簡単なのかもしれない。
「あー、でも半分はそうだけど、半分は本能的って感じかな」
燐はあの時を思い出しながら呟いた。
本能的とは言うが、燐は今まで暗殺を繰り返してきた暗殺者だ。
そういった武器を使えば相手が使ったりもするだろう。
そんな仕事をしていれば勘が働くのかもしれない。
1つ言えることは武器に纏わせるという部分でまさに風を纏わせ戦うことが得意な戦友がいる。
風属性の魔法を得意とする楓だ。
楓は風の扱いに関しては扇を超える実力を持っている。
その楓は、契約武器ではない武器に風や強化魔法を纏わせることでその武器の強度を強くさせていた。
「こういう細かい作業が得意な子がいましたし。
よく似ていたんですよね。あと構えや切り方が剣術で闘った人と似てたから。」
「ほー、よく見てるな。」
圭は感心した眼差しであった。
(分析と観察は得意なもんでっと)
燐はそんなことを思いながら次の試合に集中した。
次の剣術二刀流2回戦目を突破しれば京子と闘えるのだ。
「次は...どこだっけ?」
だが、対戦相手の都市も、学校も、名前すらも覚えていない燐は堺人に問いかけた。
堺人はプログラムを燐に渡した。
燐は剣術二刀流のページを開いた。
そこには勝利した人が赤ペンで記されていた。
「えーと...」
(明洋東の人か...1年で初登場...行けるかも)
燐は決して相手を軽んずる者ではないがこの時は様々な思考から行けると判断したようだ。
勿論、顔は分かる。
自分の試合の前後の相手は必ず確認している。
そして、その人の戦い方や剣術の癖などを観察する。
「疲れてないか?」
圭が燐の顔を伺う。
燐は 大丈夫です と答えた。
「そうか、じゃあ移動するぞ」
圭が歩き始めたため、燐も後ろを歩き出した。



