夏希『それでは剣術一刀流部門、第1回予選を開始します!

最初を飾るのは!
中等部1年生にして都市代表になったルーキー

華龍都市代表 
才華龍学院 中等部1年 月島 堺人選手!』

瑠璃『対するは3年連続出場、予選を通過し昨年は見事な試合を見せてくれました!

彩光都市代表
明洋東魔法高校 3年 辻本 ミイナ選手!
        (つじもと みいな)  

両者フィールドに上がりました!』

フィールドは学院と同じく円形で周りには観客席があるが観客は学院、都市の比ではない。

各学校の選手、応援の生徒、選手の保護者、各騎士団、部隊のお偉いさん

などなどたくさん集まっている。

選手の紹介で盛大に盛り上がっていた。
今年初と今年最後の生徒が争うのだから展開が気になる。

『それでは……試合開始です!』

夏希の言葉と同時にブザーがなった。
それとまた同時に堺人は動いた。

部門は剣術一刀流であるため素手だけの攻撃は禁じられている。(剣術との組み合わせはOK)

夏希『おっと!月島選手武器を召喚せずに突っ込む!』

夏希や瑠璃も予想外だったのだろう、声音がとても興味を持っていた。

「おいで ミズハノメ!」

ミイナはミズハノメを呼んだ。
もちろん契約武器である。

水色の刀で刀の中では一番大きい分類に入るぐらい大きい。

とても女子高生が使う者とは思えない。


瑠璃『でました!神級契約武器のミズハノメ!

いつ見ても無唱詠で武器を呼ぶとは…流石ですね!

ちなみにこの大会で神級契約武器の保持者は27人いますが相手はどうなのでしょ?』

瑠璃はいまだに武器を持っていない堺人に興味を向ける。

それは観客全員が思うところだ。

(……持ってるけど流石に最初に出すのはなぁ)

堺人はどうしようか迷い チラッ と燐を見る。

まっすぐこちらを見ていた燐は首を横に降った。
どうやら神級契約武器は使用しなくても大丈夫と燐は判断したようだ。

「まぁ、だよね」

堺人も同じことを考え最上級契約武器にすることにした。

「長きにわたり月島に仕える剣よ

 冷徹なるその意思を我に教えたまえ

 氷柱姫(つららひめ) 」

堺人が召喚したのは最上級契約武器で天羽々斬とならぶ上位の武器だ。

氷のように透き通った刃をもつ刀で白色の細長い一枚布がなびいている。

夏希『これは!月島家に伝わる宝刀!

そして、旧影国の五大剣の1つだ!

最上級でありながら神級にも匹敵すると言われている刀ですよ!』

瑠璃『相変わらず詳しいですね……』

夏希は驚きと一緒に興奮した声であった。
夏希は剣マニアでありその辺りは詳しいらしくそれを知っている瑠璃は苦笑した。