「さてと、話は終わったしあとは燐をよろしくねぇ」

扇は伸びをして頼む。
堺人は はい と言って燐をかかえて部屋を出た。

扇と獄はクスクスと笑う。

~・~・~・~

「燐…ついたぞ」

部屋についてベッドに燐をおろした。
燐は眠っているが顔がまだ少し赤い。

「ん~…あつい」

燐は半目状態で起き上がった。

「あっきがついた……ってなにしてるんだ!!」

振り返った堺人が目にしたのは制服を脱いでいる燐であった。

幸いに上は指定のノースリーブを着ていたためセーフ

スカートの方はアウトであったがノースリーブが長かったため見えていない。

堺人は急いで毛布をかける。

「……酔った燐は一番危険だ」

堺人は焦りを落ち着かせため息をつく。

燐がこんなことになるとは思っていなかった堺人はそう感じた。

一番危険だ……特に正気でいられるかどうか

「……か…いと」

燐が寝返りでちょうど堺人の方向を向いた。
そして、左手を伸ばしてきた。

「……クス」

堺人はそんな燐がおかしくて笑う。

「全く……ここにいるよ」

堺人はベッドに座り燐の手を握った。
燐は安心したようで正常な寝息が聞こえてきた。

堺人は燐の寝顔をジッと見ていた。
いつの間にか反対の手で燐の頭を撫で、髪を一掬いする。

「やっぱり、燐はかわいいな」

堺人はずっと頭を撫でては髪を一掬いした。

「……そろそろ寝ないとな」

時計を見て時間を確認した堺人は立とうとした。

「……うわっ!」

手を繋いでいたことを忘れていた堺人は燐の腕力に負けてこけた。

目を開けると、目の前に燐の顔があった。
堺人はギョッとしたが美貌の顔を見てやはり、可愛いと思えてくる。

きれいな黄色の肌、少し赤い頬、呼吸がきこえる唇。

すこし幼さが残っている顔立ちを見てなんとも思わない者などいないだろう。

それを目とはなの先で見るとなおさらだ。

堺人はボーとそれを見ていると段々眠たくなってきた。

「…………」

いつしか深い眠りに入った。