「そうなの?『ふむ。確かに私ならできる…だけどわかっているのよね?』」

ダーインスレイヴは美鳳たちを睨んだ。

『呪えば穴二つ……もちろん代償は必要よ』

その問いに美鳳たちは当然のように頷く。
ダーインスレイヴの声をした燐はため息をつく。

「代償というのは?」

言葉に出さなくてもわかっていることであるが、扇はあえて問う。

「人数によるだろうけど『死に至らせるのであれば命かしら』」

ダーインスレイヴは躊躇なく答えた。
まぁ、当たり前か と言うのが扇たちの声だろう。

「命…大昔と一緒だな。

相手を呪えば自分も呪われるだったか?」

獄は手を顎に当て考えるそぶりを見せる。

「そう。でも彼女らはその呪いを使う者……ダーイン、代償はいらないと思うのだけど」

『そうね……私が全てを追うといいけれないから…あなたの魔法を1つもらうわよ』

燐は頷きながらもダーインスレイヴに提案する。

その考えはダーインスレイヴも同じだったのだろう

代償は小さくすむようだ。

「……それだけでいいのなら」

命を考えていた美鳳はめを見開き頷いた。
誰だって代償は小さい方が嬉しい。

「本当にそれだけなの?」

美鈴は驚き、逆にそれでよいのか不安になる。

『ええ。それだけでいいわ。「私もいるから呪いは簡単に済む……」扇ちゃんそれでいいかしら?』

ダーインスレイヴは扇にとう。
燐もグリムズの一員として動かなくてはならない。

よって上司である扇に許可をもらわなければならないのだ。

「ふふ。もちろん、上から暗殺がくだっているからね」

扇の許可をもらった燐はダーインスレイヴとの融合を解いた。

「あっ燐!」

フラッと倒れた燐を堺人が支える。
まだ、酔いが覚めていないようで顔が赤い。

「燐……て人は酒によわいんだな」

用事が済み、美鳳たちは部屋を出ていった。
最後にアグリと一緒にいた少年が一言だけ言って部屋をでた。

彼の名は リオネ・バイオレット

菫色の髪を後ろで団子にしている。
そして、紫色の布でおおい紐で止めている。

瞳の色は髪と同じ菫色だ。

「……カラーズ…ね。
アグリ・スカーレットもリオネ・バイオレットも髪と瞳の色が名前と一緒」

扇は納得したように呟いた。