燐たち才華龍学院AはCブロック

   才華龍学院BはBブロック

   月ヶ瀬魔法学院はAブロック

流煉魔法戦闘科学園校はDブロック

グリムズが注目が集まる学校は見事に各ブロックにばらけた。

「むー、違うブロックかぁ」

朱里は残念そうな表情であった。
早く対戦したかったのだろう。

「ならば決勝にゆけばよいのじゃよ。」

そこに変わった口調の声が入り、全員声がした方向を向いた。

そこには、月ヶ瀬の制服を着た男女だった。

「そうですけどー。待ちくたびれるじゃないですかー」

珍しく敬語を使う朱里に驚くのだが燐たちはそっちよりもその男女を気にしていた。

「お久しぶりですね。文夜さん、瑠唯先輩」

堺人はすかさず挨拶をする。
それに応じた三日月 文夜と月館 瑠唯はそれぞれ挨拶をした。

「久しいのう堺人。元気じゃったか?」
「久しぶり……背伸びたな」

文夜はその顔立ちからこのような口調でしゃべるのかと燐たちは虚をつかれた。

全員、紅葉やレインのようなしゃべり方だと思っていたからだ。

「やはり、そのしゃべり方に皆驚いていますよ。」

青衣は燐たちを見てクスクス笑う。
それに文夜は そうかの? と首をかしげる。

「これでもわらわはまだましだと思うがのう」

それに全員が横に首をふった。
文夜は そうか と言って しゅん と縮む。

「気にすることもないと思うぞ。会長」

すかさず瑠唯がはげます。

「そなたは敬語が使えんか。まったく」

が、はげますより、怒らせた方が大きく見える。

「昔からこうなんだ。仕方がない」

「まあ、別によいのだかのう……
教師がよんでおる。そろそろゆくぞ」

聞く気をもたい瑠唯に諦めた文夜は朱里たちにそう言って、背を向けた。

「はーい。
んじゃ、またね。絶対決勝まできてよね!」

朱里はそれだけいって文夜を追っていった。

「決勝……ですか」

朱里の言葉に紅葉は言葉がでない。

燐たちは言わずとも強い。初出場で全国まで来てしまったほどだ。

だが、ここからはそう簡単には進めないだろう。

この先、戦争が始まろうと強者はどこにでも潜んでいるのだ。

「小隊もだけど、まずは個人からだよ。」

燐は落ち着いた様子で言った。
小隊の前に個人があり、各部門で会場が別れてしまうため、

1日中会わないこともある。 

個人は人数が多いため、

決勝は4人が1つのヒィールドで1人になるまで戦わなければならない。

上に上がっていくにつれて同じ学校の生徒とも当然あたる。

「……緊張するな…」

柳は色々と考えるとプレッシャーが半端ないと感じている。

「確かにね。
ましてや私たちは中学生…しかもまだ1年生だし…

何より経験も浅いから気を付けないと」

アーミャは手を顎に当てて考える。

どうすれば年上の選手に勝てるのか、、
どうすればこのプレッシャーに勝てるのか、、

「全力を尽くす…しかないんじゃねか?」

カインがそっけなく返した。
静まり返っていた燐たちは プッ と笑いをこらえた。

「しかたないね!あれこれ考えすぎるのもかえってダメかも!」

アーミャは ニッ といつもの笑顔に戻っていた。

燐やアーミャにでさえプレッシャーがかかるこの大会は、

ここにいる全生徒が抱えている、
期待を背負った生徒たちだ。